2019/11/05tue
用語集
浄土真宗
報恩講とは、宗祖親鸞聖人を偲び、そのご恩に報いるよう、お念仏をよりいっそう味粟させて頂こうということから勤められる、浄土真宗にとって最も大切な仏事です。
親鸞聖人33回忌の時に本願寺第3代覚如上人はそのご遺徳を讃仰するために『報恩講私記』をつくられ、報恩講がいとなまれました。
宗祖親鸞聖人は1262(弘長2)年11月28日ご往生になりました。これは、新暦で1263年1月16日に当たるという事で、それまでは11月21日から28日まで勤めていたものを明治7年からは1月9日から16日までの一週間(七昼夜)、ご本山において御正忌報恩講が勤められるようになり現在に至ります。
全国の一般寺院でも、これにならって報恩講法要をつとめますが、更に浄土真宗の門徒の一軒一軒が、昔から先祖の祥月・年忌法要よりも大切に、報恩講法要をつとめてきたのです。但し、すべての寺院や家族が同時につとめる訳にもいきません。それで門信徒、一般寺院の報恩講は、前年の秋ごろから次々とお勤めし、できれば年内にそれを完了して、御正忌には、みんなが揃ってご本山にお参りできるようにしたのです。取り越して一月より前につとめるため、「お取り越し」「お引あげ」とも言います。
報恩講の季節がやってきますと、各家庭ではお仏壇の大掃除をし、輪灯その他の仏具を磨くなど、次第に荘厳を整えます。当日は最高のお荘厳(打敷・五具足・供物)をし、お勤めに際しては、朱のロウソクを用い正信偈念仏和讃(六首引き)のお勤めをします。
※新研修読本 作法編14(132) 浄土真宗本願寺派 兵庫教区発行